アレルギーの原因ともなるダニは、温かく湿ったところが大好きです。中でも、ホコリは繊維の適度な湿気と温度、そしてエサが豊富に含まれているのでダニが大好きな場所の一つです。

0.1㎜~0.4㎜と非常に小さなダニは、目に見えないため普段気が付きませんが、ダニの死骸やフンなどダニアレルゲンを原因として、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギーを起こす人が増えてきています。

部屋のダニを駆除して、快適な生活を過ごしたいですよね。今回はホコリに潜むダニとその対策についてお伝えしていきます。

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ホコリの原因とは?どこからやってくるの?    

ホコリとダニと菌のイラスト

ホコリは布団やカーペットなど繊維だけと思いがちですが、実は室内のホコリには様々な物質が含まれていることをご存知ですか?室内のホコリはハウスダスト(室内塵)とも呼ばれ、アレルギー疾患の方は特に気になるところ。

では、ホコリにはどんなものが含まれているか見てみましょう。

ホコリの中に含まれるもの人の皮脂・フケ・髪の毛花粉

土・スス・灰

衣類や布団の繊維

動物の毛・植物

ダニの死骸・糞

カビ

細菌・ウイルス

たばこの煙 など

ホコリの種類はいろいろありますが、中でも大半を占めるのは家庭内で発生する綿ボコリです。

ハウスダストの50%以上はこの綿ボコリです。

普段生活しているなかで、衣類や布団の繊維がでてきてしまったものが、部屋の隅などに溜まってホコリになります。

平均的な一般家庭のホコリ(ハウスダスト)1gには、

  • ダニ 約2,000匹
  • 黒カビ 約3万個
  • 細菌 約800万個

ダスキン調べ

も含まれています。

ホコリの大きさと対策

mm ミリメートル 1mm=1000μm
μm マイクロメートル 1μm=1000nm
nm ナノメートル 1nm=1000pm

ホコリは繊維状のダストと砂粒の様な粒子状ダストがあります。繊維状ダストは2000㎛以上の物が多く、粒子状ダストは53㎛以下の微細粒子です。

繊維状のダストは人が動くと舞い上がり、落下するまで約9時間かかると言われています。一方粒子上のダストの中でも1㎛以下の粒子は落下することなく常に浮遊し続け、落下しないと言われています。

空気中に舞っているアレルゲン対策として、空気清浄機を設置する人も多いと思います。空気清浄機は空気中に浮遊している粉塵を吸引し、フィルターを通してきれいになった空気を放出します。抗菌・脱臭など様々な種類が出ていますが、使用する面積に応じた空気清浄機を選ぶことが大切です。

設置場所としては、ホコリなどの粉塵が舞いやすい

  • 人の出入りが多い場所
  • 空気の揺れ動く場所

に設置するようにしましょう。

アレルゲンとなるホコリに潜むヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニ

 

 

 

 

引用:名古屋市

種類:(左)コナヒョウヒダニ、(右)ヤケヒョウヒダニ
体長:約0.3㎜
特徴:チリダニ科、ヒョウヒダニ類。乳白色。高温多湿を好み、環境がそろうと爆発的に増殖。人のフケ、アカ、髪の毛や食べかすなどをエサとする。チリダニの死骸・フンがくだけたものが、ダニアレルゲンとして、空気中に飛散しアレルギー症状の原因となる。チリダニが増殖すると、ヒトを刺すツメダニの発生原因にもなる。

ホコリ(ハウスダスト)の中で、特に問題となるのがダニの死骸やフンなどのダニアレルゲンです。小児喘息の約9割を占めるアレルギーの中で最も多いのがヤケヒョウヒダニコナヒョウヒダニの2種類に対するアレルギーで、ダニやダニアレルゲンを減らすことが症状緩和にとても重要になってきます。

室内のホコリ1gあたりのダニ抗原による反応は以下と言われています。

  • ダニ抗原2μg/g dust 感作危険因子
  • ダニ抗原10μg/g dust 喘息発作因子

※10μg/g dustの抗原量はダニ100匹相当
引用元: 西藤子供クリニック

とされています。

掃除機がけでアレルゲンを取り除くことで、これらの症状は緩和するといわれていますが、なかなか毎日手間をかけるのが難しいと思います。

最初からアレルゲンとなる生きているダニを駆除できれば、アレルゲンの発生も抑えることができるので、生きているダニの対策も大切です。

ダニの退治方法については『場所別のダニ退治・対策』も併せてご覧ください。

ホコリがたまりやすい場所とその対策       

床に積み重なった本

ホコリは湿気と保温、エサなどのダニが繁殖する環境が整いやすく、ホコリは絶好のダニの繁殖ポイントとも言えます。家の中のホコリを除去することは、ダニの繁殖予防にもつながります。

都内の戸建て住宅と集合住宅(マンション)で、室内の何処にホコリがたまっているか調べた調査では、ベッドの下、床に積まれた本、本棚、リビングの棚にホコリが多く溜まっていました。また、サイクロン式掃除機を使ってホコリを集め、ダスト中のダニを検査したところ、すべてのホコリからヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニの2種類が見つかりました。

中でもダニが多かった場所は

  • ベッドの下 1,405匹/g
  • 床に積まれた本 900匹/g
  • 本棚 632匹/g
  • リビングの棚 533匹/g など

です。

参考:(株)エフシージー総合研究所:(60)ダニ対策ハウスダストの貯留する場所に注意!

いずれの住宅も寝具や床以外の場所がヒョウヒダニの繁殖ポイントとなっていることが分かりました。

対策1:掃除のしやすい環境を作ろう

対策としては、整理整頓を心がけ、掃除のしやすい環境を作ることが大切です。

  • 床に雑誌・新聞紙を置かない
  • 整理整頓をして掃除がしやすくする
  • ベッドの下にはモノを置かず、通気性をよくする

対策2:ホコリをため込まないように工夫しよう

掃除や整理整頓が苦手という人は、ホコリをため込まないように工夫しましょう。

  • 扉付きの本棚にする
  • 収納付きベッドにする
  • 自動掃除ロボットを利用する

対策3:フィルターのホコリもしっかり除去しよう!

また、空気清浄機家庭用衣類乾燥機エアコン掃除機などのフィルターは要注意です。ついつい見逃しがちですが、ホコリがたまったりしていませんか?

定期的に確認し、たまっていたら、粉塵が舞わないように静かに取り出すか、屋外で取り除くようにしし、いつでもフィルターの性能をしっかりと発揮できるようにしておきましょう!

アレルギーの人は紙パックよりサイクロン式掃除機を使う

掃除機掛け

ホコリやアレルゲンの除去で活躍する掃除機ですが、吸引したホコリやダニなどが排気から空気中に巻き上げられてしまってはせっかく掃除をしても意味がありませんよね。

掃除機の廃棄に含まれる物質の調査を行った結果では、サイクロン式の掃除機の方が、カビなどのアレルゲンの排出を抑えるという結果がでました。

なので、これから掃除機を購入される方や、家族にアレルギー症状を持つ方がいる場合はサイクロン掃除機を使うことをおすすめします。

紙パック式を利用するときには窓を開けて排気を外へ逃がすようにしましょう。

参考:(株)エフシージー総合研究所:(48)掃除機の排気とともに排出されるカビ


ダニを減らすならまずは寝具・寝室の対策から

ベッドの布団

ダニを減らす方法は様々ありますが、一番効率的なのは、寝具・寝室のダニ対策を行うことです。

ダニアレルゲン数は寝具が最も多いという調査結果もあり、一般的にも寝具はダニ刺されの被害にも会いやすい場所なので、ダニ刺されやアレルギー対策として、まずは寝具のダニ退治から行うのが良いでしょう。

採塵場所 平均値
Der1量(μg/g)
カーペット 5.56
2.59
フローリング等 0.89
掛布団 3.44
掛布団(羽毛) 1.12
敷布団 4.17
敷パット・ベッドパット 4.35
敷マット 3.72
スプリングマット 8.79
毛布 4.05
1.74
クッション 4.29
ソファー・イス(布製) 5.98
ぬいぐるみ 9.12

※名古屋市 生活衛生センター「ダニアレルゲン量等調査結果について(7年間のまとめ)」より転載

寝具の掃除機掛け、床の掃除機掛けはアレルゲン除去に非常に有効です。可能であれば毎日行うのが理想ですが、難しい場合でも、2日に1回、1週間に2回とできるだけ多く行うのが理想です。

習慣的に寝具の掃除機掛けをするだけでもダニやダニアレルゲンを減らせることは知られていますが、なかなかそこまで時間が取れないという人は、ダニを駆除して、除去するようにしましょう。

ダニ対策は、以下の手順で行うことが大切です。

  1. ダニを駆除する
  2. ダニアレルゲンを除去する
  3. ダニを増やさない・予防する

ダニを駆除する方法としては、50℃以上で20分の加熱で死滅することがわかっています。

・チリダニ科コナヒョウヒダニ,ツメダニ科クワガタツメダニ,Cheaicarcipsis sp .,コナダニ科ケナガコナダニを温度50℃,湿度23〜25% R.H,下に置くと,10〜20分で死亡率 100%となった。
・コナヒョウヒダニをビニール袋に入れて50℃に加熱すると,10分間以内に死亡した。
引用:家屋内生息性ダニ類の生態および防除に関する研究(8)(吉川 翠)

加熱乾燥・熱湯などの方法が考えられます。その後、洗濯をすればダニアレルゲンは水溶性なので除去できます。

天日干しや換気も有効ですが、効果は低いので、効果の高い方法をご紹介します。

【タオルケット・薄手の毛布】熱湯または洗濯機の乾燥機能で加熱駆除→洗濯

洗濯機

タオルケットや薄手の毛布などは家庭用洗濯機でも十分洗濯できます。予め50℃以上の熱湯でダニを駆除・死滅させてから洗濯をすればダニアレルゲンも除去できます。

ダニバスターモードなど、ダニを高温駆除できる洗濯機などもあるので、加熱乾燥をさせてから、洗濯するのも有効です。

熱湯でダニを駆除する方法については『ダニを熱湯で駆除は間違い!?素材やものに合わせた適切な殺ダニ法』もあわせてご覧ください。

【厚手の毛布・敷布団】コインランドリーで加熱駆除

コインランドリー

厚手の寝具になってくると、家庭用の洗濯機に入りきらなかったり、回らなかったりして、乾燥や洗濯するのが難しいと思います。

コインランドリーは布団専用の洗濯機や乾燥機もあり、大きなものも乾燥・洗濯することができます。コインランドリーを使用するときも、「加熱駆除」→「洗濯」の順序で行えば、死滅したダニやアレルゲンも除去することができます。

【大きすぎる布団】布団丸洗い・布団宅配クリーニング

洗濯タグと洗濯のイメージ

敷布団のサイズが大きすぎてコインランドリーが使えない時には、布団クリーニングなどの方法もあります。専門の業者に依頼することで、ダニ駆除とアレルゲンの除去もさることながら、布団もふんわりと仕上げてくれます。

キットに布団を詰めて配送業者に頼めば自宅まで届けてくれる宅配クリーニングというサービスもあります。時間がない人や車がなくてクリーニング店やコインランドリーに運ぶ手段がない人におすすめです。

布団宅配クリーニングのフレスコ|口コミ・評判まとめ

予防は日ごろの掃除機掛けとダニ対策を

床をモップ掛けする女性

じゅうたんや床にはホコリがたまりやすいので、掃除機やモップを使って、日ごろからホコリを除去するようにしましょう。

食べかすなども一緒に除去できるので、ダニのエサが減り、繁殖予防にも役立ち、ハウスダストも除去できて一石二鳥です。

掃除機掛けのタイミングはホコリが床に落ちる「起床直後」「帰宅直後」がベストです。

ダニを増やさないための予防・対策

ダニは温度20~30℃、湿度60~80℃の環境下で繁殖します。また、乾燥にも弱いので換気も行うようにしましょう。しかし、天日干しや換気、掃除機がけだけでは対策しきれないと思います。

そんな時は、ダニスプレーやダニ取りシートなどのダニ対策グッズも上手に使って、効率的に家の中のダニを退治するようにします。

小さいお子さんがいる家庭だと、殺虫薬剤が含まれたものは抵抗がある場合もあります。そんなときは、ダニ取りシートが小さなお子さんでも安全・安心です。

ダニスプレーについては『ダニスプレーおすすめ11選!効果的にダニ退治できるのはどの商品?』に書いてあります。また、ダニ取りシートについては、ランキング形式で商品を紹介しているので、『失敗しないダニ取りシート!おすすめランキングBEST5【エビデンスあり】』もご覧ください。

まとめ

ホコリと言っても大きなものから、小さなものがあります。また、含まれている物質なども様々です。毎日のホコリの除去、掃除機掛けなど無理なく日常の中に取り入れ、空気清浄機やダニ対策グッズも上手に使いながら、ダニ対策を行っていくようにしましょう。

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